葉巻たばことは?たばことの使用感と健康へのリスクの違い
「葉巻たばこ」を映像作品などで目にする機会は多いものの、実際に人が吸っている所を見たり自分で吸ったりした経験をお持ちの方は少ないかもしれません。葉巻たばこは目にする機会の多い紙巻たばことどう異なり、どのような特徴を持っているのでしょうか。
この記事では、葉巻たばこについて概要を説明しながらその特徴や健康へのリスク、実際の葉巻たばこの楽しみ方などをご紹介します。
葉巻たばことは
葉巻たばことは、細かく刻んだたばこの葉をたばこの葉で巻いたものを指します。なお一般的な紙巻たばこは、刻んだたばこの葉を紙で巻いています。葉巻たばこと紙巻たばこのもっとも大きな違いはこの点です。
【葉巻たばこの構造】
・葉巻たばこの構造
葉巻たばこは、内側から順にフィラー、バインダー、ラッパーの3層で構成されています。
葉巻たばこの中心部にあたる「フィラー」という部分に用いる葉によって、たばこの味や香りが決まります。そのフィラーを取り巻く「バインダー(中巻葉)」の部分に使われる葉は、フィラーに用いられた葉の味や香りをさらに引き立てる役割を持っています。
フィラーとバインダーを包んで巻く、刻んでいない葉を「ラッパー(上巻葉)」といいます。その色や質感などで、葉巻たばこの外観や雰囲気が決まります。また吸い口になる部分側に、目印となるよう「シガーリング」が巻かれます。
・リトルシガーの構造
リトルシガーの構造は、基本的に紙巻たばことほぼ同一で吸い口にフィルターが付属しています。紙巻たばことの違いは、葉巻たばこでいうラッパーの部分が「たばこ葉を原料とした専用の巻き紙」である点です。この違いで税法上は葉巻たばこに分類されていますが、外見やサイズ感などは紙巻たばこによく似ています。
たばこ税の値上がりで紙巻たばこが高価になったことにともない、リトルシガーは格安で購入できるたばことして近年拡販が図られ人気を集めています。
たばこと葉巻たばこの健康リスクの違い
喫煙による健康リスクは多くの方が意識するポイントですが、一般的な紙巻たばこと葉巻たばこでは健康リスクに違いがあるかどうかが気になるという方も多いでしょう。含有する物質や喫煙の仕方による、紙巻たばこと葉巻たばこの健康リスクの違いについてご紹介します。
・口腔内での喫煙と肺に到達する喫煙
紙巻たばこは、煙を呼吸と一緒に肺まで吸い込む方法で喫煙されることが多くなります。それに対し葉巻たばこの煙を肺まで吸い込むことは難しく、口の中で味や香りだけを楽しんでそのまま煙を吐く方法でおもに吸われます。
この吸い方の違いによって、健康リスクが変わるともいわれています。しかし、非喫煙者と比較した場合の健康リスクが高くなることには変わりはありません。
・有害物質の含有量の違い
有害物質の含有量も、紙巻たばこと葉巻たばこでは異なります。代表的なたばこの有害物質であるニコチンの含有量で見ていきましょう。
米国立がん研究所の調査によると、紙巻たばこのニコチン含有量は1グラムの乾燥葉で13.7ミリグラム~23.2ミリグラムとなっています。また葉巻たばこの場合は乾燥葉1グラム当たり5.9ミリグラム~335.2ミリグラムとなっています。葉巻たばこのほうが銘柄によってニコチン含有量に大きな差がありますが、どのようなたばこであっても吸うことで人体に害があり依存が生じることは意識しておきましょう。
葉巻たばこの種類
葉巻たばこの種類についても、ご説明します。
アメリカでは葉巻の芯となるショートフィラーの部分の葉の量が何グラムかによって、葉巻たばこは大きく以下の3種類に分けられています。
・シガー(4.45グラム以上)
・シガリロ(1.36グラム~4.45グラム)
・リトルシガー(1.36グラム)
【紙巻たばこと比較した使用感の違い】
葉巻たばこには基本的にフィルターがないため、煙は吸い込めません。煙をゆっくり口の中に含み、お香などのように香味を楽しむという吸い方が基本です。煙を吸い込む紙巻たばこと、この点で吸い方が大きく異なります。
ただし、葉巻に分類されるたばこの中でも「リトルシガー」と呼ばれるものにはフィルターが付属するため、吸い方は紙巻たばことほぼ共通になります。
葉巻たばこの歴史とおもなブランド・葉巻の楽しみ方
【発祥】
葉巻たばこの歴史は古く、古代メキシコ文明の時代から楽しまれていたといわれています。19世紀初めにナポレオンの軍勢がスペインに侵攻したことを契機に欧州全土に広まり、世界的に普及するようになったといわれています。
【生産国ごとの主要ブランド】
キューバ産葉巻では高級な「Cohiba(コイーバ)」が有名です。その他ドミニカ産の「ダビドフ」、ニカラグア産の「ダンヒル」や「ブリックハウス」なども知られます。日本産の葉巻もありますが、近年では紙巻たばこに似た格安たばことして注目されるリトルシガーの生産が増えています。
【葉巻たばこの楽しみ方】
・香り
煙は吸い込まず、口の中でゆっくり香味を楽しんでから吐き出します。
・道具
吸う前に葉巻の端を切る「シガーカッター」、葉巻が傷まないよう収納して携行するための「シガーチューブ」がおもな道具です。
・所作(喫煙方法、カット方法)
葉巻の端をシガーカッターで切って吸い口を作り、点火するときは吸わずに燃焼部分を炙って炭化させます。葉巻を傾けながら火を回すなどして、先端がまんべんなく炭化したら遠火で着火します。点火には、味や香りの変化を避けるためガスライターを用いるのがおすすめです。いったん火が消えても、灰を落として煙を吹き出し再点火するとまた楽しめます。
まとめ
この記事では、葉巻たばこについてその概要や基礎知識、紙巻たばことの違いや健康リスクなどについてご紹介しました。葉巻たばこには一定数愛好家がおり、趣味として楽しめる点でも根強い人気があります。しかし健康リスクがあり、有害で依存性があることには変わりありません。吸う本数や頻度、マナーなどを守って楽しむようにしましょう。
クリーンエア・スカンジナビアの分煙キャビンについてはこちら
https://www.qleanair.jp/
-
葉巻たばことは?
葉巻たばことは、細かく刻んだたばこの葉をたばこの葉で巻いたものを指します。なお一般的な紙巻たばこは、刻んだたばこの葉を紙で巻いています。葉巻たばこと紙巻たばこのもっとも大きな違いはこの点です。
-
たばこと葉巻たばこの有害物質の含有量の違いとは?
米国立がん研究所の調査によると、紙巻たばこのニコチン含有量は1グラムの乾燥葉で13.7ミリグラム~23.2ミリグラムとなっています。また葉巻たばこの場合は乾燥葉1グラム当たり5.9ミリグラム~335.2ミリグラムとなっています。葉巻たばこのほうが銘柄によってニコチン含有量に大きな差がありますが、どのようなたばこであっても吸うことで人体に害があり依存が生じることは意識しておきましょう。
クリーンエア・スカンジナビアの「分煙キャビン」についてはこちら
関連記事
-
喫煙問題
ホテルの喫煙ルームの臭い対策は?共有部分に喫煙室の設置も検討を
-
喫煙問題
カフェに喫煙ブースを設置するメリットは?設置するための条件も解説
-
喫煙問題
たばこ休憩に非喫煙者は不満の声が!喫煙者の労働時間を考える
-
喫煙問題
世界の喫煙状況や問題とは?海外での喫煙対策や喫煙への意識などを解説
-
喫煙問題
受動喫煙対策として企業がやるべきことは?設置スペースが自由自在な喫煙ブースの活用を
-
喫煙問題
喫煙問題と禁煙対策の現状とは?喫煙者と非喫煙者が共存するためにできること
-
喫煙問題
飲食店が行なう べき受動喫煙対策を解説!喫煙室を設置できる条件とは
-
喫煙問題
受動喫煙のリスクは?喫煙ブースで快適な環境づくりを