感染症とは?種類や感染経路を知って予防に努めよう

2022.2.15 空気環境

感染症とは?種類や感染経路を知って予防に努めよう

ここ数年、世界は新型コロナウイルス感染症の流行によって大きな打撃を受けています。新型コロナウイルス感染症を含めた感染症は、どうすれば予防できるのでしょうか?

この記事では、そもそも感染症とは何なのか、感染症を予防するにはどのような方法があるのかを解説します。新型コロナウイルスの変異株オミクロン株への対策についても解説するので、感染予防策をお探しの方はぜひ参考にしてください。

感染症とは

感染症とは、病原体が体内に侵入し、何らかの症状を引き起こす病気を指します。人体は通常、体内に入ってきた病原菌を免疫が攻撃して排除するため、感染症にかかっても症状が現れないケースもあります。

しかし、病原体を認識できなかったり、対応する免疫がなかったりすると、病原体の体内への侵入を許し、その結果、それぞれの病原体に特有の症状が引き起されるのです。

例えば、新型コロナウイルス感染症は、0.1㎛のコロナウイルスが体内に侵入して発症します。本来であれば、ウイルスは免疫によって攻撃・排除されますが、新型のウイルスであるために人体の認識が追い付かず、免疫がうまく機能しなかったため、多くの方が症状を発症してしまったわけです。

感染経路の種類



病原体は、その種類によって異なる感染経路を持っています。ここでは、感染症のおもな感染経路について解説します。

◇接触感染
接触感染とは、感染者や病原体に直接触れて感染することを指します。

例えば、感染者がくしゃみなどでつばを飛ばすと、つばはドアノブやパソコンなど周囲のものに付着します。そして、それらが付着した部分に他の人が触れ、その手で自身の目や鼻などを触ると、粘膜から病原体が侵入して感染するおそれがあるのです。

そのほか、感染者の病変部に直接触れることで感染する場合もあり、性感染症なども接触感染で起こります。

◇飛沫感染
飛沫感染とは、感染者の咳やくしゃみで飛び散ったつば(飛沫)を他の人が吸い込んで感染することを指します。

この飛沫に含まれる病原体は水分に包まれているため、それなりの大きさと重さがあるのが特徴です。新型コロナウイルスの大きさが0.1㎛であるのに対し、飛沫の大きさは5㎛以上あり、重量があるためあまり遠くまでは飛ばず、飛距離は大体1~2mといわれています。

◇空気感染
空気感染とは、空気中を漂っている病原体を吸い込んで感染する経路のことを指します。

前述の通り、飛沫感染の病原体は水分に包まれていて重さがあるため、あまり遠くまで飛びません。それに対し、空気感染の病原体は周りの水分が蒸発し、より小さく、軽くなっています。軽くなった病原体は空気中を漂うようになり、より広範囲に感染を引き起こすとされています。

◇経口感染
経口感染とは、ウイルスや細菌に汚染されたものを飲食するなど、口から病原体が侵入して感染することを指します。

汚染された水を使った飲食物や加熱が十分ではない飲食物を摂取したり、感染者が触れたものを口に含んだりした場合にも感染します。例えば、サルモネラ菌やO157、ノロウイルスなどによる食中毒は、経口感染で起こる感染症の一つです。

感染症の種類

感染症にはどのような種類があるのでしょうか?ここでは、日本で流行しやすいおもな感染症の感染経路や症状を簡単に紹介します。

・インフルエンザ
感染経路:飛沫感染、接触感染
症状:高熱、関節痛、頭痛など

・コロナウイルス(一般的な風邪を引き起こす病原体)
感染経路:飛沫感染、接触感染
症状:発熱、鼻水、咳など

・新型コロナウイルス
感染経路:飛沫感染、接触感染、空気感染
症状:発熱、咳、呼吸困難など

・ノロウイルス
感染経路:接触感染、経口感染
症状:吐き気、下痢、腹痛など

・はしか(麻しん)
感染経路:空気感染、飛沫感染、接触感染
症状:発熱、発しん、咳など

・水ぼうそう(水痘)
感染経路:飛沫感染、空気感染、接触感染
症状:水ぶくれ、発熱、発しんなど

・プール熱(咽頭結膜熱)
感染経路:飛沫感染、接触感染
症状:発熱、咽頭痛、結膜炎など

・肺炎
感染経路:飛沫感染、接触感染
症状:咳、呼吸困難、発熱など

・結核
感染経路:空気感染、飛沫感染
症状:長期間の咳、痰、倦怠感など

オミクロン株の感染が広がる今日……感染症を予防するには



感染症を予防するには、おもに以下3つの方法があります。

・感染経路を断つ
・感染源を排除する
・免疫力を高める

現在、世界で流行中の新型コロナウイルス感染症についても、これらの方法で予防できると考えられ、各国で取り組みが続けられています。

最近では、新たな変異株「オミクロン株」も世界各地で感染が広がっており、オランダでは、感染防止のために2021年12月19日から、都市封鎖(ロックダウン)を実施しました。日本でもこれ以上の感染拡大が起こらないよう、素早く対策を講じることが重要です。

最後に、感染症の予防策について詳しく解説するので、ぜひできるところから取り組んでみてください。

◇感染経路を断つ
感染症を予防するには、病原体が侵入してくる感染経路を断つことが重要です。
各感染経路を断つには、以下のような方法が挙げられます。

<空気感染>
・マスクの着用(N95マスク推奨)
・部屋の換気
・空気清浄機の活用

<飛沫感染>
・マスクの着用
・咳エチケットを守る
・人との距離を空ける

<接触感染>
・手洗いの徹底
・手袋などの着用
・こまめな清掃、消毒

<経口感染>
・手洗いの徹底
・食べ物にはよく火を通す
・タオルの供用を避ける

なお、2022年1月現在、世界中で流行している新型コロナウイルスのオミクロン株については未だ解明されていない部分が多いですが、一説にはウイルスを含む微細な粒子「エアロゾル」を吸い込むことで感染する「空気感染」が主たる感染経路であるとされており、さらなる対策が求められています(※)。

また、空気感染の対策としてドア開けや窓開けが有効な方法ですが、1時間に2回程度ドアや窓の開閉をするだけでは必ずしも十分な換気は確保されないため、複数の人が集まる狭い密閉空間では、熱交換換気や空気清浄機等を含めた機械的換気の適切な活用が非常に重要です。

※参考:「最新の知見に基づいたコロナ感染症対策を求める科学者の緊急声明」

◇感染源を排除する
感染症を防ぐには、感染症の原因となる病原体を含む、感染源を排除する方法もあります。具体的な方法には、手指や身の回りのものの消毒、感染源となるものの適切な処理などが挙げられるでしょう。

感染源となるものの適切な処理には、日常で出るごみや嘔吐物・排泄物などの処理が該当します。例えば、ごみを捨てる際にはきちんと袋を締めたり、嘔吐物・排泄物などを処理する際には手袋やマスクを付け処理後には手洗いを徹底したりして、感染源が広がらないようにすることが大切です。

◇免疫力を高める
人体に侵入した病原体は、免疫に攻撃されます。そのため、病原体を排除できるように免疫力を高めたり、あらかじめ病原体に対する免疫を獲得できたりすれば、感染症を予防できるでしょう。

免疫力を高める方法としては、生活習慣の改善が挙げられます。現代人は、睡眠不足や運動不足、栄養の偏りによって免疫力が低下しやすい状態にあるので、これらを改善することが大切です。

そして、病原体に対する免疫を獲得する方法には、ワクチン接種が挙げられます。ワクチン接種は、人体に無害な程度に弱体化させた病原体や、病原体のうち免疫獲得に必要な成分のみを体内に取り込み、病原体への免疫をあらかじめ獲得しておく方法です。

例えば、新型コロナウイルス感染症では、おもにファイザー社やモデルナ社などが開発したワクチンが使用されました。新型コロナウイルスのワクチンによる発症予防効果は、およそ95%といわれています。

最近では、世界保健機関(WHO)がオミクロン株に対しても一定の効果があるとの見解を示したことから、3回目のワクチン接種(ブースター接種)が推奨されています。

空気感染の予防には空気清浄機の活用も有効

先ほども触れたとおり、空気感染などによる感染症の予防には空気清浄機の活用が有効です。厚生労働省では、感染拡大防止対策として「HEPAフィルター付き空気清浄機」の設置を推進しています。

HEPAフィルターはエアフィルターの一種で、JIS(日本産業規格)の「0.3μmの粒子に対して、99.97%以上の粒子捕集率を持つ」という基準を満たしているフィルターです。しかし、コロナウイルスは0.1㎛という小さなウイルスです。欧州規格である「EN1822」では0.1~0.2µmの粒子の捕集率もチェックしているため、この基準をクリアしている製品だとより安心して使用できるでしょう。

クリーンエア・スカンジナビアの空気清浄機QleanAir FS 30 HEPAは、EN規格に準拠したHEPAフィルターを使用している製品です。その高い粉塵除去機能は、医療機関でも高く評価されています。

定期的なメンテナンスや設置費用などもサービス料金に含まれているため、設置後の管理も簡単です。

空気感染対策として空気清浄機をお探しの方は、QleanAir FS 30 HEPAの設置を検討してはいかがでしょうか。

まとめ

感染症とは、病原体が体内に侵入して症状が引き起こされる病気を指します。病原体によって感染経路はさまざまであるため、適切な感染予防策を講じることが重要です。

新型コロナウイルスのオミクロン株は、空気感染がおもな感染経路であるともいわれています。したがって、こまめな換気を行ない室内の空気を入れ替えることが有効な対策の一つとなるでしょう。

クリーンエア・スカンジナビアの空気清浄機QleanAir FS 30 HEPAは、0.1~0.2µmの粒子の濾過効率が99.995%以上というHEPAフィルターを使用しており、感染症対策にも非常に役立ちます。

感染症対策を強化したい場合は、こちらのページからぜひチェックしてみてください。