喫煙所の基本的な掃除方法を解説!メンテナンスを怠ると罰則対象に?
喫煙所を設置・運営するにあたって、考慮しなければならない課題の一つが「掃除」です。掃除を怠った場合、喫煙所の環境が悪くなるだけではなく、罰則の対象になる可能性もあります。
そのため、どこをどのように掃除すべきなのか、事前に何を用意すべきなのかなど、掃除方法を詳しく知りたいという方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、喫煙所の基本的な掃除方法を踏まえつつ、掃除を怠ることで生じる問題について解説します。また、おすすめの分煙対策についても紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
喫煙所を自分で掃除するのは難しい?
前提として、喫煙所は壁紙を張り替えたり、壁をペンキで塗り替えたりしない限り、たばこの煙によるヤニ汚れや嫌な臭いを完全に除去することは難しいのが現実です。しかし、それを理由に掃除を怠ると環境は悪化する一方です。
喫煙所を清潔に保ちつつ、本来の機能を発揮させるためには、やはり日頃からきちんと掃除をしなければなりません。自分で対応できるかどうかを見極めつつ、対応できない場所は専門業者に依頼するという流れが基本となります。
喫煙所の清掃ポイントは、以下の3つです。
・吸い殻の処理
・排気口のメンテナンス
・壁の掃除
それぞれ掃除方法や注意点などを解説するので、しっかり押さえておきましょう。
◇吸い殻の処理
たばこの吸い殻を捨てる灰皿は、喫煙所において最も汚れる場所であり、なおかつ最も強い臭いを発する場所です。そのため、定期的に吸い殻を処理する必要があります。吸い殻の回収・処理は、喫煙所の利用者数が多いなら一日に複数回、利用者数があまり多くないとしても一日最低1回は実施したいところです。また、灰皿の外側を濡れタオルで拭く、内側にペースト状のクエン酸を塗ってこするなど、灰皿自体もきれいに掃除しましょう。
灰皿に吸い殻が溜まると、嫌な臭いが蓄積しやすくなるだけではなく、消火しきれなかった火種が他の吸い殻に燃え移り、火災を引き起こしかねません。また、見た目も悪くなるため、企業や店舗のイメージの悪化につながるリスクもあります。
◇排気口のメンテナンス
喫煙所には、たばこの煙や空気をコントロールして、分煙環境を実現するための排気口(給排気設備)があります。こちらも定期的にメンテナンスをしなければ、喫煙所本来の機能を発揮できなくなってしまうため、注意すべきポイントです。ただし、排気口(給排気設備)の掃除・メンテナンスには、専門的な知識・技術および専用の道具が必要となります。そのため、自分で無理に掃除しようとせず、専門業者に依頼するのがおすすめです。
また、専門業者に依頼する場合、ダクト面積や床面積によって単価が変動するため、しっかり見積もりをとって比較・検討しましょう。
◇壁の掃除
たばこの煙にはさまざまな有害物質が含まれており、特にタールは「ヤニ」の原因となるため厄介です。ヤニが壁に付着して染み込むと、黄ばみで見た目が悪くなるだけではなく、嫌な臭いも発生してしまうため、喫煙所の外にも悪影響を与えかねません。壁のヤニ汚れを落とすためには、専用のアルカリ性洗剤を使って定期的に掃除する必要があります。加えて、消臭効果が見込める重曹や、しつこいヤニ汚れに効くセスキ炭酸ソーダなどがおすすめです。
ただし、アルカリ性洗剤でもヤニ汚れや嫌な臭いを完全に取り除くことは難しく、状態がひどいときは専門業者に依頼しなければなりません。壁の張り替えや塗り替えが必要な場合、コストが高くつく場合もあるでしょう。
喫煙所の掃除を怠るとどうなる?
喫煙所は汚れやすい場所なので、こまめな掃除が欠かせません。掃除を怠った場合、喫煙者はもちろん、非喫煙者に対しても悪影響が生じてしまいます。一体どのような悪影響が発生するのかを以下にまとめました。
◇喫煙所内の環境保持ができない
喫煙所は日頃からきちんと掃除しなければ、給排気がスムーズにできなくなります。その結果、たばこの煙が喫煙所内に溜まったり、ヤニが壁に付着しやすくなったりするなど、室内の環境が悪くなります。また、喫煙所外に煙や臭いが漏れ出てしまう可能性もあります。そうなると、受動喫煙による健康被害や臭いの不快感などを理由に、非喫煙者からクレームや喫煙所廃止を訴える声が上がるケースも考えられます。
分煙環境をしっかり整えるためにも、定期的な掃除を怠らないようにしましょう。
◇法律要件をクリアできなくなる
改正健康増進法では、受動喫煙防止の観点から喫煙所の設置要件が規定されています。たばこの煙の流出を防ぐことが義務付けられているため、給排気設備の正常稼働が必要です。この法律要件をクリアできなければ、喫煙所を設置することはできません。具体的な風速要件は以下の3つです。・出喫煙専用室等に向かう気流:開口面の全ての測定点で0.2 m/s以上
喫煙専用室等と非喫煙区域の境界において、以下を満たさない場合は、入口にのれん、カーテン等を設置し、開口面を狭くする工夫、屋外排気装置の改善等を検討する必要がある。
・TVOC濃度:除去率が95%以上であること
除去率計算式:{1-(排出口濃度-排出口バッググラウンド濃度(※))/(吸入口濃度-吸入口バッググラウンド濃度(※))}×100
※バッググラウンド濃度とは、たばこに火をつける前の測定点における濃度のこと。
浮遊粉じん濃度:排出口濃度で 0.015mg/㎥以下
喫煙所の種類などによって法律要件の細かな内容は異なりますが、喫煙所の掃除を怠った場合、風速や排気に関する技術的基準を満たせなくなる可能性があります。
また、法律要件をクリアできている旨を証明するため、定期的なレポート作成も必要です。記載したレポートは3年間の保管が望ましいとされています。これらを踏まえ、普段からこまめに掃除すべきといえるでしょう。
◇罰則の対象になる
喫煙所の設置にあたって、改正健康増進法で定められた義務に違反している場合、まずは行政から是正を促す指導が入ります。その指導に従わなかった場合、是正措置の勧告、企業名の公表、命令など、より厳しい対応が行われるという流れです。勧告や命令にも応じなかった場合、義務違反に対して、最大50万円の過料が科せられる可能性もあります。
クリーンエア・スカンジナビアの分煙キャビンがおすすめ
喫煙所を設置するためには、さまざまな法律要件をクリアしなければなりません。また、建物の構造や周辺環境によっては、設置が難しいケースもあります。
そこで、おすすめしたいのがクリーンエア・スカンジナビアの「分煙キャビン」です。喫煙所に比べると設置しやすく、なおかつ高い分煙効果を発揮します。おもな特長をまとめたので、ぜひチェックしてみてください。
◇大規模な工事が不要
喫煙所(喫煙室)を設置する場合、新しく部屋を確保したうえで、給排気設備などの工事を実施する必要があります。また、壁の張り替えや塗り替えなど、設置後の維持も大変です。一方、分煙キャビンは、100V電源さえ確保できれば屋内のどこにでも設置できます。大規模な工事が不要であり、限られたスペースを有効活用することが可能です。
◇優れた浄化能力を発揮
クリーンエア・スカンジナビアの分煙キャビンなら、今まで捕集困難とされてきたたばこ粒子をほぼ100%捕集できます。また、独自開発のガスフィルターにより、たばこの煙特有のガス状成分もほぼ100%除去可能です。たばこの煙と嫌な臭いを浄化する能力が非常に高いため、喫煙者・非喫煙者の双方が過ごしやすい環境を実現します。
◇定期メンテナンスを実施
クリーンエア・スカンジナビアでは、空気浄化フィルターの交換や機器点検など、専門スタッフによる定期メンテナンスを実施しているため、いつでも快適な空気環境を保つことができます。◇技術的基準に対応
クリーンエア・スカンジナビアの分煙キャビンは、厚生労働省が定めた「脱煙機能付き喫煙ブース(分煙キャビン)」における技術的基準に対応しているため安心です。また、法律要件を満たしていることを証明する定期的な計測、およびレポート作成代行も実施しています。オフィスの受動喫煙防止対策や喫煙所のメンテナンスにお困りでしたら、クリーンエア・スカンジナビアの分煙キャビンをぜひご検討ください。
まとめ
喫煙所の掃除は、清潔さや見た目の美しさを保つだけではなく、喫煙所本来の機能を発揮させるという意味でも重要です。掃除を怠った場合、喫煙所内だけではなく室外にも悪影響が生じ、分煙という目的を果たせなくなる恐れがあります。
また、喫煙所は一定の法律要件をクリアしなければ設置できません。掃除を怠って給排気設備が正常に稼働しない場合、罰則の対象になることもあるため、喫煙所の掃除は欠かさず行ないましょう。
関連記事
-
喫煙問題
ホテルの喫煙ルームの臭い対策は?共有部分に喫煙室の設置も検討を
-
喫煙問題
カフェに喫煙ブースを設置するメリットは?設置するための条件も解説
-
喫煙問題
たばこ休憩に非喫煙者は不満の声が!喫煙者の労働時間を考える
-
喫煙問題
世界の喫煙状況や問題とは?海外での喫煙対策や喫煙への意識などを解説
-
喫煙問題
受動喫煙対策として企業がやるべきことは?設置スペースが自由自在な喫煙ブースの活用を
-
喫煙問題
喫煙問題と禁煙対策の現状とは?喫煙者と非喫煙者が共存するためにできること
-
喫煙問題
飲食店が行なう べき受動喫煙対策を解説!喫煙室を設置できる条件とは
-
喫煙問題
受動喫煙のリスクは?喫煙ブースで快適な環境づくりを