臭気対策をしっかり行おう!近隣とトラブルになる前に知っておきたいこと
人を不快にさせる臭いである「臭気」が発生すると、苦情や健康被害などのトラブルを招くことがあります。
特に工場や飲食店などは臭気の発生源となりやすいため、効果的な対策方法を知りたいという方も多いのではないでしょうか。
今回の記事では、産業ごとに異なる臭気の特徴を踏まえつつ、臭気によって起こりうるトラブルの事例や基本的な臭気対策について解説します。また、臭気対策におすすめの空気清浄機も紹介するので、ぜひご覧ください。
各産業における臭気の特徴
以下のような産業では臭気が発生しやすいので、注意しなければなりません。
● 工場
● 飲食店
● 畜産
適切な臭気対策を実施できるよう、基礎知識として各産業における臭気の特徴を解説します。
◇工場の臭気
臭気の問題が起こりやすい産業というと、まずは工場をイメージする方が多いのではないでしょうか。
工場の多くは、製品を製造する工程において多くの機械を使用しています。機械の稼動により大量の排気ガスと臭いが発生することも多いため、工場内で働く従業員に影響が生じないよう、換気などの対策を講じる必要があります。
また、工場によっては加工や加熱によって特有の臭気が発生したり、化学物質による臭気が発生したりするケースがあります。例えば、製紙工場ではパルプを製造する際に使用する苛性ソーダ(水酸化ナトリウム)や硫化ナトリウムにより、不快な臭いを放つ硫化水素が発生するので、トラブルを招きやすいでしょう。
このように工場では、製造工程や取り扱っている材料によって発生する臭気の種類が分かれるため、まずは原因を押さえることが大切です。
◇飲食店の臭気
飲食店で発生する調理の臭い(厨房排気)は、全員が必ずしも良いものと感じるわけではありません。素材の下ごしらえで発生する臭いは悪臭成分が多く含まれます。そして同じ時間帯に同じ臭気が発生する特徴があります。そのため飲食店の周辺に住んでいる方やオフィスを構えている方は、毎日のように同じ匂いを嗅がされているケースが多く、美味しい料理の匂いでも悪臭と感じてしまうケースも多くあります。
例えば、焼き肉店はほぼ毎日大量の肉を焼いていますが、その際に発生する木炭の燃焼臭・肉が焼ける脂煙・タレに含まれるニンニクの臭気が気になるという方は少なくないでしょう。また、お惣菜屋やスーパーは数多くの調理済み製品を提供していますが、その製造工程で生じる揚げ物などの調理臭や排水の臭いは問題になりがちです。
このような飲食店は住宅街の一角に建っているケースも少なくないので、臭気が住宅のほうまで流れてしまう可能性があります。食品工場ではない一般的な飲食店の場合、悪臭防止法による規制は受けません。しかし役所に苦情が寄せられた場合には改善を求められます。
◇畜産における臭気
近年、農村地域の都市化にともなう住宅の近接化、畜産業の規模拡大にともなう家畜の糞尿の増加などにより、畜産農家の臭気が問題となっています。また、畜産業の専業化が進んだ影響から、人々の家畜臭に対する慣れがなくなったことも問題です。
畜産農家の飼っている牛・豚・鶏などの家畜から発せられる臭いが原因で、トラブルに発展するケースは少なくありません。
「悪臭防止法」をはじめとする法令により、人々が快適に暮らせるよう臭気の規制が設けられたり、臭気判定士による調査が行なわれたりしていますが、畜産農家の臭気に関するトラブルは発生し続けています。
臭気が原因となるトラブル
各産業における臭気は、発生源である建物内部の中だけではなく建物の外や近隣にまで拡がってしまうため、以下のようなトラブルを引き起こす可能性があります。
◇近隣からの苦情
不快な臭いや鼻につく刺激臭が建物外部に漏れ出てしまった場合、近隣住民から以下のような苦情が事業所や役所に寄せられるかもしれません。
● 工場の排気ガスのせいで気分が悪い
● 工場から臭気が漂ってきて不快
● 料理やスパイスの香りがきつい
● コーヒー豆の焙煎臭が漂ってくるので気になる
● 家畜の臭いと一緒に何かの菌を吸い込んでいるように感じる
近隣住民との関係が悪化した場合、経営や集客に悪影響が生じることも考えられるため、早急な対応が必要です。
◇吐き気などの健康被害
臭気対策を怠ると、従業員や近隣住民の心身にも悪影響を及ぼしかねません。集中力の低下や気分の悪化だけにとどまらず、吐き気・頭痛・めまい・食欲不振といった健康被害を引き起こす危険性もあります。
重大な健康被害が発生した結果、被害者が損害賠償請求を起こしたケースもあるため、臭気対策は早めに実施したいところです。
◇衣類への臭い付着
臭気の発生によって、従業員が着ている衣類や近隣住宅の洗濯物などに嫌な臭いが付着するリスクもあります。
従業員のストレスや不満の原因となるだけでなく、近隣住民からの苦情にも発展しかねないため、早めの対処が必要です。
臭気対策の基本
ここでは、臭気対策の基本のアプローチ方法を3つ紹介します。
◇臭気の根源元を断つ
臭気を抑えるためには、臭気の元(発生源)を突き止める必要があります。どこから臭気が発生しているのか把握しなければ、問題を根本から解決できないためです。
臭気の発生源を調べる際は、直接工場での作業に関わっていない事務員の方に工場内の臭気を確認しましょう。近隣住民から苦情が届いている場合は、臭気の質、臭気がよく感じられる時間帯などをヒアリングしておくと、発生源を特定しやすくなります。例えば、特定の機械の稼働時間と苦情の発生時間が重なっていれば、その機械の作動に伴って臭気が発生しているかも知れないと推測できます。
臭気の発生源を突き止めたら、その臭気を断つための対策を講じます。例えば、以下のようなアプローチを実施すれば、臭気をしっかり抑制できるでしょう。
● 製造・加工・保管・輸送など諸工程の見直しを図る
● 業務で使っている機械や材料を変更する
● 機械や作業場所をこまめに掃除する
これらのアプローチを行なう際は、臭気の予防と対策も併せて検討したいところです。
◇臭気を排出させる
臭気の発生源に対策を行っても臭いが消えない場合、換気扇や排出ダクトを使って臭気を排出します。ただし、そのまま排出すると苦情の原因となってしまうため、事前に臭気をできるだけ薄めることが大切です。
臭気は排出されたあと、少しずつ薄まりながら広がり、やがて地面近くに到達します。近隣の建物との距離が離れ、排出場所が高くなるほど、臭いも薄くなるということです。そのため、換気扇や排出ダクトの向き・高さを調整し、臭気の影響を最小限に抑えましょう。工場などからの排気については地元自治体によって必ず規制基準が定められています。役所の環境課などに確認を行っておきましょう。
◇空気清浄機などで臭気を取り除く
薄めて排出してもまだ強い臭気と感じられる場合には、空気清浄機などの脱臭装置を使って臭気を取り除きましょう。
すでに脱臭装置を設置運用している場合には、フィルターなどが汚れていると正常に動作しないこともあるので、清掃や消耗品交換などのメンテナンスを実施します。
脱臭装置を新しく導入する場合には、臭気の発生状況や排気の風量および周辺環境を踏まえて、適切な製品を選定することが大切です。この際には、脱臭方式やコスト、設置に必要なスペースの有無ランニングコストなどをよく検討する必要があります。
臭気対策にクリーンエア・スカンジナビアの空気清浄機
臭気対策の一環として空気清浄機の導入を検討しているなら、クリーンエア・スカンジナビアの「QleanAir FS 70」がおすすめです。
本製品は、製造業や物流業など、室内空気の品質管理が求められる事業向けに開発された空気清浄機であり、有名企業や大学病院でも導入されています。
QleanAir FS 70のおもな特長としては、以下が挙げられます。
● 優れた粉塵捕集性能
複数のフィルターを階層式で組み合わせることにより、有害な粉塵や汚染物質をしっかり捕集します。捕集が難しい微粒子や、臭い・ガス成分の捕集も可能です。
● クリーンな空気環境を実現
機体上部にある2つの排気口に特殊なコネクターを接続することで、浄化された空気を特定のエリアに送風できます。
● 設置場所は簡単に変更可能
設置に大規模な工事は必要ありません。通常の電源(単相200–240V)さえあれば、どこへでも簡単に設置できます。
本製品の詳細については、以下のページでご確認ください。
QleanAir FS 70
まとめ
工場や飲食店は、臭気が発生しやすい環境にあります。臭気対策を適切に行なわなかった場合、従業員が体調不良を訴えたり、近隣住民から苦情が届いたりする可能性もあるため、トラブルが起こる前に対策することが大切です。
まずは臭気の原因をきちんと特定し、必要な対策を検討しましょう。
QleanAir FS 70
監修者情報
お名前:石川 英一
▼プロフィール
1959年北海道の生まれ。臭気判定士・におい・かおり環境アドバイザー。国家資格「臭気判定士」の第1期。上乗せ資格「臭気対策アドバイザー」も所持。におい対策の会社2社を経て「においの探偵」として独立。
テレビ・雑誌や、大手企業の消臭効果試験。雑誌・WEBで洗剤・消臭剤・ボディケア製品など、においに関係するあらゆる製品の評価試験も行う。
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