集塵機と掃除機の違いは?飲食店に集塵機を導入する場合の選び方を紹介
飲食店では、調理の際に油を含んだ煙などが発生するため、換気やにおい対策が欠かせません。排気による近隣トラブルを防ぐため、専用の機器を検討する場合もあるでしょう。
集塵機と掃除機は、どちらもホコリやチリなどを吸引して環境をきれいにするものではありますが、吸引できるものや使い方、性能などに違いがあります。飲食店の排気・空気・においの問題解決には集塵機がおすすめです。
この記事では、集塵機と掃除機の基礎知識やそれぞれの違い、飲食店に集塵機を導入する際の選び方を解説します。
集塵機と掃除機の基礎知識
最初に、集塵機と掃除機の基礎知識を解説します。
◇集塵機とは
集塵機とは、空気中に舞い上がる粉塵などを吸引する機械です。目に見えないほどの細かいホコリやチリも除去して空気をきれいにすることで、ヒトがゴミを吸い込まないようにする効果があります。
集塵機は水分を含んだゴミや油分も吸引できるため、油煙対策として飲食店の厨房などにも使用されます。
◇掃除機とは
掃除機は、床に落ちているホコリやチリを吸引する機械です。家庭でも使用されており、ヘッドと本体がつながっているキャニスター型、手軽に使えるスティック型やハンディ型、ロボット型など、さまざまな形状があります。粉塵より大きなゴミでもパワフルに吸引し、床を掃除します。
掃除機は、落ちているものを吸引するのには向いていますが、空気中に舞っているホコリやゴミなどを吸い込むのには不向きです。大きなものを吸い込むとフィルターが目詰まりしやすく、それによって吸引力が低下してしまうといったデメリットもあります。
集塵機と掃除機の違いは?
集塵機は空気中に舞う物質を吸い込むもの、掃除機は床などに落下したものを吸い込むものとご紹介しました。ここでは、集塵機と掃除機のそれぞれの違いを具体的に見ていきましょう。
◇大きさと価格帯
集塵機と掃除機では、大きさや価格帯に差があります。
ほとんどの集塵機は、掃除機のように動かして使用するのではなく、設置して空間全体に舞う粉塵を吸引します。工場や飲食店向け製品は大型になることから、設置スペースの確保も必要です。
価格も大きさやメーカーによって異なりますが、一般的に産業用に使われる集塵機のほうが掃除機より高額になりやすいといえるでしょう。
◇吸引する対象物
集塵機は、空中に舞い上がる粉塵や水分、油分などを吸い込むのに適しています。1ヵ所に留まっているものではなく、浮遊している物質を空気とともに取り込んで除去する働きがあります。
掃除機は、すでに床に落ちている粉塵や、それより大きなホコリなどを吸い込むためのものです。
吸引する対象物がそれぞれ異なるため、目的に合わせて選択するとよいでしょう。
◇使い方
集塵機と掃除機は、使い方にも大きな違いがあります。
集塵機は必要な場所に据え置きして使用します。製品によって使用用途や対応面積などが異なるので、使用する目的や場所、どの程度の広さに対して使用するのかなどをあらかじめ確認しておくことが重要です。
一方掃除機は、ヘッドを床に密着させ、吸い上げたいゴミがあるところへ動かしながら使用します。限られた場所を短時間で集中的に掃除したい場合に適しています。
◇風量と圧力
集塵機と掃除機では吸い込む対象物や目的が異なるため、風量と圧力が違います。
集塵機は風量が大きく低圧力が特徴で、その大きな風量で空間全体から集塵します。落ちているものを「吸い上げる」のではなく、舞っているものを「吸い込む」ため、吸い込む力(風量)の多いほうが、より広い空間の粉塵を集められるというわけです。
反対に掃除機は、風量が小さく高圧力です。吸い込む範囲が狭いため風量はそれほど必要としませんが、床などに落ちているものを吸い上げる力(吸引圧力)の高いほうがゴミを集めやすくなります。
◇耐久時間、使用時間
集塵機は、おもに業務用として飲食店や工場などで使われることを前提に作られているため、長時間の連続運転も可能です。素材も金属製のものが多く、耐久性にも優れています。
掃除機は、床のホコリやゴミなどを掃除する目的で、短時間の使用を想定して作られています。そのため、長時間の連続使用には適していません。家庭用掃除機などではプラスチック製のものが多く、集塵機と比べて耐久性に劣ります。
飲食店に集塵機を導入する場合の選び方
一口に集塵機といっても、何を吸引するか、どこに設置するかによって選び方も変わります。飲食店で集塵機を導入する場合の、選び方のポイントを押さえておきましょう。
◇水分や油分を吸引したいか
集塵機には、「乾式専用タイプ」と「乾湿両用タイプ」があります。
乾式専用タイプは、その名のとおり乾いた粉塵のみを吸引するのに適しています。
反対に、水分を含む粉塵や油煙などを除去したい場合には、乾湿両用タイプがおすすめです。
それぞれの特徴を踏まえておかないと、思ったような効果が得られなかったり、場合によっては集塵機の故障につながったりする恐れもあります。そのため、使用する環境や目的に合わせて選ぶことが重要です。
◇サイズの確認
どのようなタイプかを決めたら、次はサイズを確認しましょう。
集塵機にはさまざまな大きさがあり、本体のサイズが大きくなるほど多くの粉塵を集めることができますが、サイズに比例して設置するスペースも広く取る必要があります。
また、サイズが大きくなるほど風量が多くなり、吸引量も増えると同時に、稼働音が大きくなる点にも注意が必要です。
店舗のどの位置に設置するかをよく考え、作業スペースを圧迫しないよう、場所に見合ったサイズを選びましょう。
飲食店にクリーンエア・スカンジナビアのQleanAir ESP
クリーンエア・スカンジナビアでは、調理の際の油煙を捕集する集塵機をご用意しています。
・油煙の捕集、排気に強いQleanAir ESPシリーズ
焼肉店・焼鳥屋・中華料理店など油や煙が多く発生する飲食店では、排気による汚れやにおいなどの近隣への配慮が重要です。
厨房用電気集塵機QleanAir ESPシリーズは、厨房で発生する油や煙を捕集し、におい対策にも有効な電気集塵機です。汚れた空気を吸引し、油煙に含まれる0.01ミクロンの微粒子も最大99%除去。きれいな空気として排出できるため、汚れやにおいの問題を解決できます。
排気の機能低下や火災の原因にもなるダクト内の油汚れも、ESPシリーズなら大幅に削減可能です。
詳細は、以下のページからご確認いただけます。
厨房用電気集塵機 QleanAir ESPシリーズ
まとめ
掃除機と集塵機では、吸引する対象物や使用方法、大きさや耐久時間などが異なります。飲食店の厨房の煙や排気などに関する問題を解決するには、掃除機よりも集塵機がおすすめです。
お客様に気持ち良く過ごしていただくことはもちろん、煙やにおいによる近隣からのクレーム対策や、働く環境の改善にもつながります。
クリーンエア・スカンジナビアの集塵機は、厨房の汚れた空気やにおいまで処理できる高性能な電気集塵機です。清掃やメンテナンスはメーカー対応のため、設置したあとの手間もかかりません。飲食店の空気・排気対策でお悩みなら、ぜひQleanAir ESPシリーズをご検討ください。
厨房用電気集塵機 QleanAir ESPシリーズ
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