改正健康増進法と大阪府受動喫煙防止条例の違いは?飲食店事業者がすべきことや対策事例を紹介

改正健康増進法の施行により、店舗やレストランなどさまざまな施設での受動喫煙防止対策が求められるようになりました。
大阪府の場合、2025年4月から「大阪府受動喫煙防止条例」も施行され、飲食店を対象に、ほかの都道府県よりも厳しい受動喫煙対策を求められるようになります。
この記事では、改正健康増進法の基礎知識や大阪府受動喫煙防止条例との違いを踏まえたうえで、大阪府受動喫煙防止条例が施行された経緯、大阪市内における路上喫煙禁止のルールについて解説します。また、受動喫煙防止対策に役立つ機器も紹介するので、ぜひ参考にしてださい。
改正健康増進法とは
改正健康増進法は、もともと2002年に公布された健康増進法の、一部が改正されたものです。改正健康増進法のおもな目的は、望まない受動喫煙(他人のタバコの煙を吸ってしまうこと)を防止することです。
また、改正により、望まない受動喫煙を防止するための取り組みはマナーからルールへと変わりました。
主な改正ポイントは、以下の4点です。
● 屋内は原則禁煙
● 各種喫煙室の設置
● 20歳未満は喫煙エリアへの立入禁止
● 喫煙室の標識掲示を義務化
この法改正にともない、第二種施設(オフィス・飲食店・商業施設・宿泊施設など)が原則屋内禁煙となりました。
ただし、第二種施設に当てはまる場合、条件を満たせば、屋内に喫煙ブース・喫煙専用室・加熱式たばこ専用喫煙室を設けることができます。
◇義務違反するとどうなる?
改正健康増進法定められた規定を違反すると、50万円以下の罰則が適用されることもあるため注意が必要です。
主に以下の4段階で措置が行なわれます。
① 最初の段階:「指導」
② 違反者が指導内容に従わない場合:強く是正を促す「勧告」
③ 勧告にも従わない場合:「企業名の公表」
④ 公表後も是正されなかった場合:履行を命ずる「命令」
なお、義務違反に関する指導・勧告・公表・命令をすべて無視すると、ペナルティとして50万円以下の罰金が科されるおそれがあります。
◇喫煙ブースを設置する際の条件
改正健康増進法が全面施行されたことで、多くの人が利用する施設が屋内全面禁煙となりました。商業施設・飲食店・オフィス・宿泊施設などの屋内に喫煙ブースを設ける場合、以下のような技術的基準を満たす必要があります。
● 喫煙室入口の外部から内部への気流が上中下の測定点で毎秒0.2m以上
● タバコの煙が室外に漏れないよう壁や天井などで区画されていること
● タバコの煙が屋外に排気されていること
喫煙室は屋外排気型が基本とされていますが、喫煙ブースは法律の経過措置により、建物の建築時期に応じて、一部の施設では屋内排気が許可されています。
また、喫煙所には20歳未満の方は立ち入ることができません。喫煙所をつくった場合、出入口に「喫煙可能な場所であること」のほかに、「20歳未満は立入禁止であること」を掲示する必要があります。
さらに、喫煙所の風速を約3ヵ月ごとに計測したうえで、計測結果のレポートを作成することも必要です。
2025年1月27日から大阪市内全域路上喫煙禁止
大阪万博の開催に向けて、2025年1月から大阪市内全域にて路上喫煙禁止のルールも施行されています。それにともなう分煙対策として140ヵ所の喫煙所整備が講じられていますが、喫煙者からは「喫煙所の数が不十分では?」という声も上がっている状況です。
大阪市は、民間事業者への新たな助成拡大が必要とされ、飲食店事業者には従業員が路上喫煙しないよう、さらなる指導が求められます。
大阪府受動喫煙防止条例とは?
大阪府受動喫煙防止条例とは、2025年4月から開催される大阪万博に向けて、望まない受動喫煙をなくすために制定された条例です。府民の健康を守ることを目的とし、ほかの都道府県よりも厳しい受動喫煙対策を求められるようになります。
大阪府受動喫煙防止条例がスタートすると、飲食店事業者によっては事業展開や売上に大きな影響が生じる可能性もあります。そのため、現状の喫煙ルールを踏まえつつ、新たな条例の内容や従来との違いも押さえておきましょう。
◇現状、飲食店の喫煙ルールはどうなっている?
大阪府の飲食店に対して現状適用されている喫煙ルールは、改正健康増進法に基づいて定められています。飲食店はホテル・事務所・工場・鉄道などと同じ「第二種施設」に該当し、原則屋内禁煙です。
ただし、一定の条件を満たす飲食店(既存特定飲食提供施設)の場合、経過措置によって喫煙・禁煙の可否を選べ、あるいは施設の一部・全部に「喫煙専門室」を設置できます。経過措置の適用条件は、以下のとおりです。
1. 2020年4月1日以前から継続的に営業している
2. 個人経営もしくは資本金が5,000万円以下
3. 客席面積が100平方メートル以下
なお、大阪府における受動喫煙防止対策は段階的に進んでおり、2022年4月には、大阪府受動喫煙防止条例が講じられました。
◇改正健康増進法と大阪府受動喫煙防止条例の違いは?
改正健康増進法の施行後、大阪府では2022年4月より「従業員を雇用する飲食店は、客席の面積にかかわらず原則屋内禁煙に努めること」という努力義務が課せられました。
大阪府受動喫煙防止条例が施行されると、2025年4月以降、飲食店はより厳しい受動喫煙対策を求められるようになります。
具体的には、客席が100平方メートル以下の店舗であれば、排気面などの条件を満たしたうえで喫煙可能でしたが、大阪府受動喫煙防止条例により、30平方メートルを超える店舗では、原則喫煙禁止となります。
1. 2020年4月1日以前から継続的に営業している→変更なし
2. 個人経営もしくは資本金が5,000万円以下→変更なし
3. 客席面積が100平方メートル以下→2025年4月以降、30平方メートル以下に変更
本条例に違反した場合、ペナルティとして5万円以下の過料が科されるため、飲食店事業者は、ルールを把握したうえで、専用の喫煙室を設けるなどの対策を講じましょう。
大阪府受動喫煙防止条例が施行された経緯
2025年4月から全面施行される「大阪府受動喫煙防止条例」は、大阪府内で営業する飲食店を対象に、ほかの都道府県より厳しい喫煙ルールを定めています。
この条例は2025年に開催される大阪・関西万博を見据えて、いち早く先駆的な受動喫煙防止対策を講じるために制定されたものです。
府民の健康を守るため、政令指定都市・中核都市も含む府内全域において「望まない受動喫煙」を生じさせないよう、環境整備や気運醸成に取り組みます。
大阪府内で営業する飲食店は、大阪府受動喫煙防止条例の背景を踏まえつつ、法的基準を満たした喫煙対策を講じましょう。
飲食店に喫煙ブースを置くならクリーンエア・スカンジナビア
飲食店の受動喫煙防止対策を講じる場合、クリーンエア・スカンジナビアが提供する「分煙キャビン」がおすすめです。
クリーンエア・スカンジナビアの分煙キャビンは、100Vの電源があれば、屋内のどこにでも設置可能です。導入にあたって、大規模な設置工事が不要であるため、喫煙室設置にかかる時間的・金銭的コストを削減できます。
さらに、高性能フィルターを搭載し、従来は困難とされていた有害なタバコ粒子を、ほぼ100%キャッチできます。
導入後は専門スタッフによる定期メンテナンスと法律要件の計測・レポート作成代行を実施するため、手入れの手間なく、常に快適な空気環境を維持できるでしょう。
収容人数やサイズのバリエーションも豊富であり、自分の店舗に合わせて選択できます。
まとめ
改正健康増進法の施行以来、日本全国の自治体で望まない受動喫煙を防止するため、ルールの策定や喫煙所の設置に取り組んでいます。
大阪市では、2025年4月から開催される大阪万博に向けて、同年1月27日から市内全域での路上喫煙が禁止されました。また、改正健康増進法よりも厳しい要件の「大阪府受動喫煙防止条例」を施工し、全国に先駆けた受動喫煙対策を推進しています。
2025年4月からは大阪府受動喫煙防止条例の施行により、飲食店ではより厳しい受動喫煙対策が必要になるため、大阪府下の飲食店事業者は早めに対策を講じましょう。
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