喫煙問題と禁煙対策の現状とは?喫煙者と非喫煙者が共存するためにできること

2024.8.21 喫煙問題

喫煙問題と禁煙対策の現状とは?喫煙者と非喫煙者が共存するためにできること

喫煙が健康に与える影響は大きく、社会問題のひとつとして問題視されています。有害物質が最も多く含まれているのは副流煙であることから、受動喫煙による非喫煙者への影響も計り知れません。

喫煙者と非喫煙者が共存するためには、どのような取り組みが必要なのでしょうか。職場や家庭での対策に頭を悩ませている方は少なくありません。喫煙者と非喫煙者が快適に過ごせるよう、できることから取り組みましょう。

本記事では、喫煙による健康被害と禁煙対策の現状、喫煙者・非喫煙者の共存への具体的な取り組みを解説します。

喫煙による健康被害

たばこが身体に悪影響を及ぼすことは周知の事実でしょう。ここでは、具体的にどのような健康被害があるのか紹介します。

喫煙者本人への健康被害のみならず、副流煙を吸い込む「受動喫煙」による非喫煙者の健康被害も多く報告されています。

喫煙者が受ける健康被害

喫煙者本人が受ける健康被害として、以下のようなものが挙げられます。

● がん
● 脳卒中
● 虚血性心疾患
● 慢性閉塞性肺疾患(COPD)
● 結核
● 2型糖尿病
● 歯周病

上記のような多くの病気との関連がありますが、喫煙開始時期が早い、喫煙本数が多いほど病気のリスクは高まります。

また、喫煙は「防ぎようのある病気の原因」といわれているように、喫煙を辞めればこれらの病気になるリスクは徐々に減少します。

受動喫煙による健康被害

喫煙による健康被害は、喫煙者本人だけのものではありません。喫煙者の周囲にいる人が、自分の意思とは関係なく副流煙を吸い込んでしまう「受動喫煙」による健康被害は、喫煙者の健康被害を上回るといわれています。

受動喫煙による具体的な健康被害には、以下のようなものがあります。

● 肺がん
● 虚血性心疾患
● 脳卒中
● 乳幼児突然死症候群(SIDS)

とくに、子どもは胎児のうちから受動喫煙の影響を受けます。乳幼児突然死症候群(SIDS)以外にも、低体重出生や気管支喘息、呼吸機能の低下などが挙げられるため、子どもが欲しいと考え始めたときから、周囲へ禁煙の協力を呼びかけましょう。

また、短時間の受動喫煙でも、血圧上昇や頭痛、動悸、めまいなどの症状が現れる場合があります。

喫煙には健康面以外にもリスクがある

喫煙が及ぼす影響は、健康面だけではありません。それ以外のリスクとして、以下のようなものが挙げられます。

・火災
・交通事故
・早世による企業・家庭の損失
・喫煙休憩による損失
・喫煙所設置や清掃にかかわる費用の増加
・喫煙者が存在することによる社会的な信用の失墜

火災の原因として、最も多いのが「たばこの不始末」です。また、たばこ休憩による時間・利益の損失は企業にとっても見過ごせないリスクです。社員に禁煙を促すことは、生産性の上昇につながるという分析結果も出ています。

禁煙対策の現状

自身の健康を守るためだけでなく、周囲の人のためにも、禁煙することが望ましいです。しかし、依存性の高いたばこは簡単にはやめられない性質があり、禁煙したいと思っても自分の意思だけでは難しいケースもあります。

禁煙対策として、「禁煙補助薬を使用する」「禁煙外来に通う」などの方法があります。喫煙によるリスクを把握し、禁煙する理由をはっきりと決めたうえで対策を行うことが効果的です。

禁煙補助薬

たばこを吸っていた期間が長い場合、離脱症状が現れることがほとんどです。禁煙中にたばこを吸いたくなった時は、代わりになるものや行動を見つけて、たばこに手をつけないようことが大切です。

薬局などで手に入るニコチンガム・ニコチンパッチなど、禁煙補助薬を活用することで、吸いたい気持ちをコントロールできます。

また、禁煙補助薬を使用する以外にも、深呼吸する、水を飲む、適度な運動をするなどの行動を取り入れても良いでしょう。

禁煙外来

ニコチンへの依存度が高いと、自力での禁煙が難しいケースもあります。不安が大きい場合は、禁煙外来などを受診して禁煙治療を受けることもおすすめです。禁煙外来を設けた医療機関やかかりつけ医に相談しましょう。

禁煙治療は、一定条件を満たせば健康保険が適用されます。禁煙外来は3ヶ月の通院で70%は成功するといわれており、喫煙を続けるよりもコストがかかりません。

また、「ニコチン依存症治療用アプリ」も開発されており、診療外のサポート体制も整っています。

喫煙者・非喫煙者の共存には分煙が欠かせない



副流煙を意図せず吸い込んでしまう「受動喫煙」の場合、予期せぬ健康被害を受ける可能性もあります。

非喫煙者の健康を守るために、企業や飲食店、商業施設などにおいて分煙環境の充実が必要不可欠です。企業においては、屋内に喫煙専用室を設置する、屋外に喫煙スペースを設置するなどの対策を行いましょう。

分煙を行ううえで、喫煙場所の空気を効果的に入れ替えることが非常に重要なポイントとなります。

受動喫煙問題の解決に役立つクリーンエア・スカンジナビアの喫煙ブース

喫煙者と非喫煙者が共存するためには「分煙」が必要不可欠ですが、コストやスペースを考えると、喫煙室の設置は容易なことではありません。

そこでおすすめなものが、クリーンエア・スカンジナビアの分煙機(キャビンソリューション)です。

「喫煙者と非喫煙者の分断」が起こりにくい設計で、喫煙者と非喫煙者のコミュニケーションも円滑になるでしょう。

また、厚生労働省が定めた環境基準をクリアした浄化能力を持ち、100V以上の電源があればどこでも設置可能で、大掛かりな設備工事も不要です。新たに喫煙室を設ける必要がなくなるため、コスト削減にもつながります。

また、設置後は、専門スタッフによる定期メンテナンスが実施されるなど、サポート面も充実しています。

厚生労働省の基準をクリアし、設置にコストがかかりにくいクリーンエア・スカンジナビアの分煙機を、ぜひご検討ください。

■監修者情報

名前:齋藤幹
プロフィール:
さいとう内科・循環器クリニック院長
1996年北海道大学医学部卒業後、東京大学医学部附属病院にて内科研修。
その後東京大学医学部付属病院(循環器内科)や専門病院での経験を経て、2019年に「さいとう内科・循環器クリニック」を開業。
医学博士、内科認定医、総合内科専門医、循環器専門医・指導医、臨床研修指導医。